人気ブログランキング | 話題のタグを見る

キタシロサイの代理母になるためミナミシロサイのメス6頭が米国の動物園へ

地球に4頭だけになった
キタシロサイの種の存続のための
最後の手段は、生息数が多いミナミシロサイの
メスに代理母になってもらうこと。


11月5日、サンディエゴ動物園サファリパークの
Rhino Rescue Center に南アフリカから
6頭のミナミシロサイが到着した。

キタシロサイの代理母になるためミナミシロサイのメス6頭が米国の動物園へ_e0266067_15071293.jpg
Photo(C):Sandiego Zoo

南アフリカから22時間のフライト中もよく食べよく寝て
とても元気だそうだ。

すべてメスで、年齢は4才から7才。
サンディエゴ動物園のRhino Rescue Center に
やってきたのはキタシロサイの代理母になるためであり、
公開展示されることはない。

この6頭は、地球上にもはや4頭しか残っていない
キタシロサイの種を存続させることに協力するため、
南アフリカのヨハネスバーグのプライベート・リザーブから
サンディエゴ動物園に送られた。

サンディエゴ動物園には、キタシロサイ最後の4頭の
うちの1頭であるメスのノラが飼育されているが
41才という高齢のため繁殖能力はない。

Rhino Rescue Center では、冷凍保存されている
キタシロサイの精子と卵子を使用して人口授精し、
受精卵をミナミシロサイのメスの子宮に着床させる
ことで代理母とすることの成功をめざしている。

研究者たちは、今後10年から15年のうちには
代理母からキタシロサイの子が生まれることになる
だろうと予測している。

サンディエゴ動物園は、サイの繁殖に最も実績のある
動物園のひとつで、これまでに94頭のシロサイ、
68頭のインドサイ、14頭のクロサイの繁殖実績がある。


地球に残るキタシロサイ4頭の内訳は以下の通り。
============================

●Ol Pejeta野生動物保護区 :

Sudan ♂ 40才を過ぎ、繁殖年齢を超えている。
      (3才のとき、スーダンからチェコへ)
Najin ♀  1989年生まれ
Fatu ♀   2000年生まれ

この3頭は、動物園よりも生息地アフリカの環境の方が
繁殖を促すのではという期待のもとに、2009年、
チェコのドブール・クラーロベ動物園からこの保護区に
移された。

●米サンディエゴの Wild Animal Park  :
Nola  ♀ 41才


予想より早く、もし5年後の2020年頃に、代理母から
キタシロサイの男の子が生まれたら、ケニヤの保護区にいる
2000年生まれのFatu とのあいだに繁殖も可能かもしれない!・・
なんて、ついつい夢みてしまう。



ブログ内関連投稿記事 :
「チェコの動物園のキタシロサイ死亡、残るは地球上に4頭」
(2015.08.01)

「唯一の繁殖可能だったキタシロサイのオスが死亡」
(2014.10.25)

参考記事1より原文一部引用 :

"The San Diego Zoo Safari park got six early Christmas presents in the form of southern white rhinos Thursday. The female rhinos, all between four and seven years old, arrived after a 22-hour flight from South Africa."


参照記事 :
1. 6 white rhinos arrive in San Diego to be surrogate mothers
2.Rhinos Arrive in San Diego to Become Surrogates and Help Save a Species


by sainomimy | 2015-11-17 21:38 | 北米の動物園 | Comments(0)